正礼装と準礼装の違いについて
最近よくいただくお問い合わせで多いのは、
「結婚式に出席しますが、洋装で出席したいと思っています。
何を着ていいのかわからないので教えて下さい」
或いは
「デパートのフォーマル売り場に行きましたが、JK x ロングスカートタイプをすすめられました。
もう少し違うものはありますか?」
などです。
以前からこのブログでご紹介しているように、
今や結婚式の60%以上は「チャペル(教会)式」
セレモニーの様式や会場が「洋風」なのに、 自分はだけ黒留袖….???
ちょっとそれでは場にそぐわないのでは….
そう思うのは無理のない事ですよね。
そこで問題になるのは、 「一体、どういった洋装(ドレス)がふさわしいのか?」
ここでは、平成13年に組閣された第一次小泉内閣での組閣発表写真を参考にお伝えします。
男性は全員お昼の正礼装「モーニング」を着ています。
女性はどうでしょう?
最前列の森山先生と扇先生の服装を見てみましょう。
パッと見て、どちらがよりフォーマル度が高いと思われますか?
扇先生は正礼装のロングドレスを着ています。
男性の正礼装「モーニング」と隣に並んでもまったく遜色ありません。
そしてさすが元タカラジェンヌ、ご自分に似合うロングドレスをよくわかっていらっしゃりますね。
とてもお似合いです。
では、森山先生はいかがでしょうか?
JK(キラキラ光る) に 黒のロングスカートという組み合わせです。
一般的にデパートのフォーマル売り場にあるののはこのタイプですし、
ご年配の方はこちらの衣装の方が安心するかもしれません。
当時70代だった森山先生にとっては、これが洋装における正装だと思われたのかもしれませんが、
実はこちらは洋服の格としては「準礼装」になります。
男性が正礼装の「モーニング」を着用している横に立つと、
洋服の「格」があっていないことがよくわかります。
ちなみに、森山先生の着ている JK x ロングスカート は 男性のビジネススーツと同格となります。
したがって、このような JK x ロングスカートは、
ホテルや専門式場、ハウスウエディングで行われる結婚式で、
お父様が「モーニング」を着用される場合のお母様の衣装としてはふさわしくありません。
一方、多少カジュアルなレストランウエディング、 親族だけでのお食事会やお披露目会などで、
お父様がいわゆる「ブラックフォーマル」を着用する際の、お母様の衣装としては
準礼装の JK x スカート でも大丈夫です。